距離目測 ベスト版フィルム使用 4×4cm
最短撮影距離 0.5meter
レンズ Anastigmat Grimmel 1:4.5 F=50mm No.14*** (3枚構成)
シャッター 自社製 T B 5 10 25 50 75 100 250
絞り 4.5 5.6 8 11 16 32
No.100**(底部にある)
サイズは
97w×79h×56d mm(沈胴時)で、GELTOとほとんど同じですが、GELTOは底からファインダーまでの高さ、ARSENは底から巻上げノブまでの高さです。
昭和13年3月(1938年)~昭和19年(1944年)に、高橋光学というところで作られたことになっていますが、アサヒカメラ「国産カメラの歴史」に掲載の、昭和15年7月の広告によると
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アルゼン 4×4
小型カメラ界の最新鋭機!
自動巻上装置と優秀なる性能機構と相俟ってその素晴らしき形態! 純国産機の花形として全写壇に大好評を博しつつあるアルゼンのご愛用をお薦めする!
卓越せるアルゼンの十大特長 ①~~(とあって最後に)
アルス 東京・神田 ¥95
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と書かれていて、製作所は「高橋光学」とも「東亜光機」とも「服部時計店写真機部」ともなっていません。
GELTO DⅢ(シルバーゲルト)との正面からの比較。左がARSEN。
軍艦部の比較。上がARSEN。
GELTOは裏蓋+底蓋がスライドして外れるようになっていてフィルム装填がしやすい。
一方ARSENは外れるのは軍艦部だけで、バルナック・ライカと同じように落とし込みによってカメラの上からフィルムを装填します。
F値4.5と3.5の違いがありますがGELTOと同じレンズです。サイズも同じ。軍艦部にフィルムカウンターがあるのと自動巻上げ、ロックの形状などをみるとARSENのほうが上位機のようです。その他に軍艦部にはカウンター復元のための手動レバーがあります。
どちらも真鍮にクロムメッキ。ARSENが黄色っぽいのは元々の色なのか保存状態によるものなのか不明です。