PaX M2
レンジファインダー・カメラ
レンズ・シャッターの表示はナシ(自社製?)
速度 B、10.25.50.100.300
レンズ Luminor Anastigmat 1:3.5、f=45mm
絞り 3.5 4 5.6 8.11 16
距離はfeet表示
ASA 10.12.25.32.50.100.200.300
1956年製。この機種から、シャッターがセルフコッキングになりました。サイズはPaX 35と全く同じ(110×67×65mm)です。裏蓋も全く同じです。
アサヒカメラ1956年9月の宣伝によれば、PaX M2と同時に「Golden View PaX35」という金メッキのカメラも売られたようですが、PaX 35に掲載のものとは違って、宣伝写真を見る限りではこちらはM2のgold版のようです。Golden View PaX35とPAX M2の宣伝には
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ますます好調
海を渡った30000台
1956年ミス日本と
共にアメリカに行った
Golden View Pax-35
優美 繊細 精巧
金色に輝く
Golden View Pax-35
①世界一小型で軽量なライカスタイル ②鮮明な解像力
③独創的なセルフコッキング機構 ④明るく合わせよい一眼式連動ファインダー
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と書かれています。ちなみにGoldが13,000円、M2は12,000円になっています。
ライカのようなレンズ交換はできません。そのかわりコンバージョンレンズの使用が可能です。そのコンバージョンレンズがこれです。大きい方が「WIDE ANGLE LENS」、もう一つが「TELE PHOTO LENS」、標準レンズ45mmに対してWIDEのほうは約26mm、TELEは約75mmになります。距離計と連動しませんから、焦点を合わせるのはなかなか面倒です。
PaX M2にTELEレンズとファインダーを取り付けるとこんな感じになります。1952年発売のPaXⅠ型も同じレンズのようですが、Ⅰ型にはコンバージョンレンズは取り付けられません(取り付けネジが元々切ってありません)
TELEコンバージョン・レンズです。換算表がレンズの鏡胴に書いてあります。
たとえばファインダーを覗いて計った距離が25feetとすると、この表を使って、「Actual Distance」 「5feet」 に対して「Focus Scale of Camera」 「3feet」 と書かれていますから、 25の5分の3=15feetで、カメラの距離を15feetに直してから撮影します。面倒そうですが慣れれば何とかなると思います。
以下、試写例です