偽Tanack(FED1)
ライカコピー機のTanack(タナック)の、名前だけですがコピーです。ライカの孫コピー機ということになります。それもよりによって日本製ではもっとも出来の悪い(と思われる)田中光学の「Tanack」という名前を付けてしまいました。ソ連のFEDという会社はコピーを作りやすいように社名を入れないで市場に出したのでしょうか。
タナックの名前を知っているカメラマニアは日本人でもごく少数でしょうし、タナックの実物も希少でしょうから、この名前を彫らせた張本人はロシア人ではなく日本人と思われます。
軍艦部には確かに「Tanack」と彫られています。字体は本物とほとんど変わりありません。
FED1の軍艦部との比較です。 下がTanack。FEDより綺麗な細工です。
FED1の正面との比較です。上がTanack。張り革もFEDよりは綺麗です。…ということは、細工をしたのはやはり日本人かも知れません。
結局、上の「金メッキの偽ライカ」とこの「偽Tanack」、下の「FED1」の3台は同じ機種ということが写真から分かると思います。
左はTANAR、「Tanaka Kougaku TANAR 1:2.8 F=50mm No46450」と書かれていますが、鏡胴の絞りには3.5までしか数字はありません。
右は「インダスター-50」。最前部の色が黒と白の違いがあるだけで、ほかは全く同じです。
結論としてこの「偽Tanack」はカメラ本体もレンズも「FED1」と全く同じと言うことになります。